不動産売却で譲渡所得があると税金がかかる?
物を購入すると消費税がかかり、給料を受け取ると所得税や住民税を支払いますよね。日常の生活だけでなく、不動産を売却しても税金が発生することを知っておきましょう。
この記事では、不動産売却時の税金についてご紹介します。
譲渡所得とは
譲渡所得は、売却価格から取得費と売却にかかった仲介手数料などの費用を引いた金額のことです。取得費とは、不動産の購入費と購入にかかった費用を合わせたもの。
売却によって売主が譲渡所得を得ると、税金が発生します。
譲渡所得にかかる税金
譲渡所得で支払いが発生する税金は、所得税と住民税の2つです。税率は、売却した不動産の所有期間により定められています。
所有期間
譲渡所得の税率を左右する所有期間を見てみましょう。<所有期間と譲渡所得の区分>
所有期間5年未満:短期譲渡所得
所有期間5年以上:長期譲渡所得
ただし、所有日から売却した年の1月1日までの期間が所有期間となるので注意が必要です。
<所有期間の違いの例>
売却日:2020年6月1日
例 物件取得日 2020年1月1日時点での所有期間 譲渡所得の区分
1 2014年12月1日 5年1ヶ月 長期譲渡所得
2 2015年5月1日 4年8ヶ月 短期譲渡所得
例2の条件では2020年1月1日時点で5年を超えていないため短期譲渡所得に。
税率に違いが出てしまうので気をつけましょう。
税率
短期譲渡所得と長期譲渡所得の税率をチェックしてみましょう。譲渡所得の区分 所得税 復興特別所得税 住民税 合計
短期譲渡所得 30% 0.63% 9% 39.63%
長期譲渡所得 5年以上 15% 0.315% 5% 20.315%
10年以上 譲渡所得6000万円以下部分 10% 0.21% 4% 14.21%
譲渡所得6000万円超部分 15% 0.315% 5% 20.315%
特別復興所得税は2013年から2037年まで課税される所得税。
税率は所得税×2.1%です。
所有期間が10年を超えると、5年未満の不動産を売却したときに比べ、税率をかなり抑えられることがわかりますね。
まとめ
不動産を売却をするなら、今後の生活の足しにしたい願望もありなるべく高く売りたくなるものです。しかし、利益があると税金を納めなくてはいけないことを知っておきましょう。
不動産を売却して譲渡所得を得ると税金がかかる
譲渡所得は所有期間により税率が異なる
10年以上所有後に売却すると、税金の優遇措置がある
税率が大きく変わってしまうので、不動産売却は所有期間を確認して進めてくださいね。